「ドメイン」という言葉を聞いたことはあっても、あまり詳しく知らないという方もいると思います。そんな方に向けて、ドメインの意味から種類、取得方法、取得先の選び方などをご紹介していきます。
ドメインはインターネット上で特定のWebサイトを識別するためのアドレスであり、ホームページ開設やメールアドレスの使用には必要不可欠です。ビジネスや個人の活動などにドメインを活用していけるよう、ぜひご参考にしてみてください。
ドメインとは
ドメインとは「インターネット上の住所」とよく例えられることがありますが、まさにその通りで、インターネット上で個別に識別されるためのアドレスや名前のことを指します。実際の通信では「IPアドレス」と呼ばれる数値の羅列で行われますが、これは覚えにくく管理が煩雑です。例えば、東京駅に行きたい!となったとき、「緯度24.2867、経度153.9807」と言われてもどこのことかよくわかりません。これが、「東京都千代田区丸の内1ー9-1」と聞けばわかりやすいです。
このようにわかりやすく簡略化したものをドメインと言い、このサイトを例にすると、https://web-design.n-win.netというURLの「web-design.n-win.net」の部分を指します。
ドメインとサーバーの関係
ドメインとサーバー、これらはとても密接な関係にあります。サーバーはネットワークで繋がったコンピュータ上で、サーバー自身がもっているデータやサービスなどを他のコンピュータに提供する役割を担っています。そのため、ドメインを「住所」と例えるなら、サーバーが「土地」、ホームページやブログなどのWebサイトが「家」と例えるとイメージしやすいです。
ドメイン(住所)を活用するためにも、あらかじめサーバー(土地)との紐づけが必要です。事前に紐づけておかないと、サーバー(土地)の位置がわからず、Webサイト(家)にもアクセスできません。
ドメインの構造
ドメインは階層構造になっており、一般的に右から左へとドメイン名が記述されます。例えば、一般的なウェブサイトの場合、トップレベルドメイン(TLD)の「.com」や「.org」などで、その下にセカンドレベルドメイン(SLD)が続きます。例えば、「example.com」の場合、ドットで区切った一番右の”.com”がTLDであり、ドットで区切った右から2番目の”example”がSLDです。中には「.co.jp」など、セカンドレベルドメインが決められているもの(country code SLD(略してccSLDと言ったりする))もあり、種類によって変わってきます。TLDは固定化されるので、2番目のSLDもしくは3番目のサードレベルドメインにサイト名などの文字列が入ります。
ドメインの用途
ドメインの主な用途はWebサイトへのアクセスだけでなく、メールの送受信やファイルの転送(FTP)など、さまざまなインターネットサービスで利用されます。メールアドレスの「@(アットマーク)」より後ろにドメイン名が入ります。
例えば、企業のメールアドレスがフリーアドレスの場合、取引先や新規顧客先での信頼性の確保は難しくなるでしょう。メールアドレスに自社のブランドや製品に関連する独自ドメインを取得して入れることは、企業や収益化を目指している個人の方にとっては必須です。また、独自ドメイン名を入れることで、迷惑メールとして判定されにくくなり、メールが届きやすくなるメリットもあります。
ドメインの種類
ドメインには大きく分けて、「分野別トップレベルドメイン(gTLD)」と「国別コードトップレベルドメイン(ccTLD)」の2種類があります。言葉の通り、利用される分野ごとに分けたドメイン、国などの地域ごとに分けたドメインとなり、それぞれ複数種類があります。代表的なものをまとめて説明していきます。
分野別トップレベルドメイン(gTLD)
分野別トップレベルドメイン(gTLD)は、利用者の居住国に関係なく世界中の誰でも取得可能なドメインです。(一部登録にあたって一定の要件が必要とされるものもあります)それぞれ用途が決まっていて、代表的なものを表にまとめています。
gTLDは2000年11月に新たに7つのgTLDが追加されて以降、次々に新しく追加・運用されています。2012年1月~4月に実施された「新gTLDプログラム」と呼ばれる新しいgTLDの募集方法によって、1,000件を超える新gTLDが追加されました。
用途が決まっているといっても、必ずしも用途通りに使用しなければいけないという制限がないものもあります。ですが、ドメインを見るだけで業種が伝わるため、用途に合わせたほうがビジネスをする上では良いでしょう。
国別コードトップレベルドメイン(ccTLD)
国別コードトップレベルドメイン(ccTLD)は、国ごと・地域ごとに割り当てられたドメインで、基本的にはその国や地域に在住する企業や団体や個人でないと取得できません。例えば、日本なら「.jp」、アメリカなら「.us」、イギリスなら「.uk」というように、国ごとに決められて管理されています。ただ、「.tv(ツバル諸島)」のように政府が権利を売却して、誰でも使えるような例外のドメインもあります。
属性型JPドメイン
属性型JPドメインとは、「.jp」ドメインの中でも日本国内の法人向けに利用されるドメインです。セカンドレベルドメイン(SLD)の2文字で組織を識別するようになっており、1組織で1つのみ取得が可能です。こちらも代表的なものを表にまとめました。
上記のように、セカンドレベルドメインに「co」などの文字列が入らず個人でも取得できる「.jp」ドメインのことを汎用JPドメイン名といいます。
独自ドメインとは
独自ドメインとは、ドメインの中でも自身が所有して、主に自身一人で利用するドメインのことです。この独自ドメインには、ブログやサイト名・企業名・ブランド名・商品名などを入れることができます。
共有ドメインとの違い
共有ドメインとは、その言葉の通り複数のユーザーが同じドメインを使用することを意味します。これは無料のサービスやブログプラットフォームなどで一般的であり、「yourwebsite.example.com」のような形式があります。この場合、ドメインの所有者はサービス元になるため、ドメイン名全てを自由に設定することはできません。ドメイン名の「yourwebsite」のところにあなたのサイト名など好きな文字を入れることができます。一方独自ドメインは、自身が所有者のためドメイン名を自由に設定できます。
サブドメインとの違い
サブドメインは、メインドメインの一部で、通常は特定のセクションやサービスを指します。例えば、「blog.example.com」といった形式があります。あくまで元となる独自ドメインがあったうえで分割したドメインのため、元のがない状態から「サブドメインだけを取得」することはできません。対照的に、独自ドメインはメインドメインそのものであり、それぞれが独立しており直接Webサイトにアクセスするためのものです。
独自ドメインのメリット
独自ドメイン取得することには多くのメリットがあります。具体的には、
- Webサイトのブランド力・信頼性向上につながる
- 引っ越ししても同一のドメインを使える(ULRが変わらない)
- ブログサービスなどに影響されない
などが挙げられます。
独自ドメインを使って企業名やブランド名が入ることで、認知度が高まったり専用のドメイン名を使用することで信頼性も高まったりします。逆に共有ドメインの場合、借り物のようなイメージを持たやすくビジネスにおいては使いにくいです。また、共有ドメインは、サービス元がサービス終了すると使えなくなってしまいます。企業として、収益化を目指したWebサイトとして活用していくのであれば、基本的に「独自ドメイン」を取得することをおすすめします。
独自ドメインのメリット・デメリットについて詳しく知りたい方は、ぜひこちらもご参考にしてみてください!
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ドメインの取得方法
ドメインを使うためには、ドメインの取得が必要です。ドメインを取得してから使えるようになるまでには、次の3ステップを行います。
- ドメイン名を決める
- 契約手続きをする
- 設定をする
ドメイン名を決める
独自ドメインはそれぞれ固有のため、同じドメイン名を取得することはできません。そのため、事前にドメイン取得サービスでドメインが空いているか確認しましょう。また、トップレベルドメインをどれにするかもこのとき決めます。トップレベルドメインによって取得費用や取得後の維持費も異なるため、目的と予算に合わせて選ぶことが大切です。
契約手続きをする
ドメイン名を決めたら、次は契約手続きです。一般的に、取得先は「レンタルサーバー会社」か「ドメイン専用会社」のどちらかになります。取得先サービスの決め方は次でご紹介します。取得先を決めたら、各サービスの手順に従って手続きを行ってください。その際、以下の情報が必要になるため、事前に揃えておきましょう。
【必要な情報】
<契約者に関する情報>
- ドメイン登録者名
- 担当者の名前
- 住所地
- 電話番号
- メールアドレス
<ドメインに関する情報>
- ドメイン登録者名
- 担当者の名前
- 所在地電話番号
- メールアドレス
また、ドメインに関する一部の情報は「whois」と呼ばれるデータベースを通じてインターネット上で公開されます。これは、問題が発生した際の連絡先の提供や、同一ドメインや類似ドメインが存在しないかを確認する際などに使われていて、ドメイン取得の際に「whois」への情報開示が義務付けられています。公開を避けたい場合は、代理の情報を公開してくれる「whois代理公開」を行っているサービス先でドメインを取得するようにしましょう。
設定をする
ドメインは取得してお終いではなく、ホームページやメールアドレスで使えるように「ネームサーバー」の設定と、ネームサーバーへの「DNSレコード」という情報の登録が必要になります。詳しい設定方法などは取得先ごとに違いますが、基本的には取得先から提供された情報を入力するだけなので複雑なことはありません。「自分で設定するのが不安…」という方は、レンタルサーバー会社で設定代行サービスなどあるので、利用するのも選択の一つです。
ドメイン名や取得先サービスの決め方ポイント
ドメイン取得サービスの選び方
ドメインの取得先には、上記の契約手続きのところでご紹介した「レンタルサーバー会社」と「ドメイン専用会社」の2つがあります。それぞれメリット・デメリットがあるので、簡単に説明していきます。
レンタルサーバー会社
メリットとして、サーバーとドメインの契約が一括ででき、各種設定代行などのサービスがあることです。初心者の場合は、手間が少なくサポートをしてくれるところが多いのでお勧めです。ただし、デメリットとして、ドメイン専用会社よりも費用は高い傾向にあります。また、サーバーを移行するときはドメインの移管手続きも必要になるため変更があるときは要注意です。
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ドメイン専用会社
メリットとして、トップレベルドメインの種類が多いことやサーバー移行の際にもドメイン移管の必要がないことが挙げられます。また、費用も比較的安めのところが多いです。一方デメリットとして、設定は基本的に自分で行わなければなりません。レンタルサーバーも別途自分で探して契約が必要になるため、慣れている方や経験がある方であれば問題ありませんが初心者にはハードルが高いでしょう。
どちらの会社もドメインの取得はできますが、メリット・デメリットを考慮したうえで選択するようにしましょう。
ドメイン名の決め方
ドメイン名は後から変更することはできないため、取得する前に今後のことも考えて準備しておくことが大切です。今後の見通しがはっきりしていないうちに決めることが難しいですが、決め方のコツを3つご紹介するので、ぜひご参考にしてみてください。
- 短く覚えやすいものにする
- 長期的に使用することを前提に、ブランド名・企業名・サイト名などを使う
- Webサイトの内容がわかるようにする
誰が見てもわかりやすいドメインにすることで、覚えてもらいやすくイチから説明しなくてもある程度内容が伝わります。逆に、「数字を多用している」「他社の商標・著作物に類似している」ドメインは覚えが悪く法的な問題が生じやすいため、避けましょう。
ドメインを活用してホームページを作成したい方はn-winへ
ここまで、ドメインそのものについてから取得方法までご紹介してきました。ドメインはホームページやブログを制作・公開するためには切っても切れない関係です。取得先選びや設定・名前決めなど事前に準備して、後々困らないようにしましょう。とは言っても、正直「選び方や設定に不安がある」「誰に相談したらいいのかわからない」という方も多いと思います。
n-winでは、レンタルサーバ・ドメインの取得はもちろん、ホームページの初期設定・SSL化、などホームページの公開まで手厚くサポートいたします。「自分ではなかなかうまく作れない(時間もない)」「格安価格でWEBサイトを作りたい」「後々自分で管理ができるようにしたい・管理を任せたい」こんな思いを持たれている方は、まずはぜひお気軽にご相談ください!
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